光輪洞合気道
光輪洞合気道
修道の訓
一.心を修する神(眞理)に近かからん事を念願とする
一.技を修する春風ほのぼのの氣を以てするものぞ
一.力を錬るや有形無心の事物より得るものぞ
一.天地一道に極るは無限の意
兵道又無極をとく剣一法の理心得らるべし
圓和圓通の理形の生ずる所以なる
数派の柔術、剣術、槍術に熟達した平井稔範士が意図した大日本武徳会合気道とは、無手の場合は体術、剣を持てば剣術、杖 (棒) を持たせれば杖 (棒) 術、槍を持てば槍術としてそれぞれが自由に使いこなせるという諸武術の母体としての実践的総合武道である。この点が他派合気道と異なる特徴であるといえよう。更にまたその理想とするところは、自然心としての柔の想いがそのままに自然技としての楽術に顕現されることにある。
これがために、天地自然の理である「円転無窮」と「和合」を武術的に表現した「体捌き」を創定し、全門弟は入門以来一貫してこの修練を重ねているが、上達者が演ずるその動きは、一瞬も止らず、流れるが如く、無理なき完全円を描いて、美しくまた格調高き芸術性を感ぜしむるものである。この「体捌き」こそ、母体武道としての光輪会合気道を成立せしむる根幹的役割を果す、極意ともいうべきものなのである。